観てきました。「宇宙戦争」。スピルバーグです。トム・クルです。ダコタちゃんです。
なんでも「プライベート・ライアン」を彷彿とさせるぐらいの殺戮描写だとか聞きました。うおー!またやるのか!スピ!
抵抗むなしくエイリアンに捕らわれ、目を覆いたくなるほどの拷問を受けた瀕死のトム・クルの目の前で、もう助からないぐらいの重傷を負ったダコタちゃんが、はみ出すはらわたを押さえながら、「助けて!パパ助けてー!」と泣き叫ぶ。それを見かねて、自分の自決用として、すでに弾が一発しか残っていない銃で、ダコタちゃんの眉間を、涙と絶叫とともに撃ち抜くトム・クル。飛び散るダコタちゃんの脳奬。うおー!すげい!すげいぞ!スピ!と期待していたら、そんなシーンはどこにもありませんでした。いや、例によって途中で寝てしまったので、その間、なにかそれらしいシーンがあったのかもしれないですが。
結局これは、「インディペンデンス・デイ」味と「ジュラシック・パーク」味と「プライベート・ライアン」味の3つの味を楽しめる、お得な映画なんでしょう。どうせ観るんなら、上記3本をまとめて観た方がいいと思うんですが。
まぁ、「宇宙戦争」というタイトルのブロックバスター映画で、ワタシが期待したような殺戮シーンがあるわけないですね。そんなに期待していたわけでもないんですが、ワタシって「映画ゾンビ」とか言っても、まだまだウブなところも残ってるのかも。でも、観たかったなぁ、宇宙版「プライベート・ライアン」を。帰って「スターシップ・トルーパーズ」でも見るかぁ。
エイリアンの攻撃から逃げる人間で、ごった返すフェリーの甲板。身動きも出来ない群衆の中に、容赦なく撃ち込まれるビーム砲。砕け散る頭部、もげる手足、身動きも出来ず、撃たれるままの人、人、人。頭がなくなった黒人の体の下に潜り込んで必死に身を守ろうとするトム・クルとダコタちゃん、突然髪の毛を掴まれ、死体の山の中から引きずり出される二人。その目の前には民兵の軍曹が。「銃はひとつしかない!どっちか死んだら、生き残った方がまたこの銃で突撃しろ!」「もし逃げて帰って来たら、オレがきさまらを撃ち殺す!」「さぁ、死んでこい!」。血塗れのまま、フェリーから蹴落とされ、ビーム砲の雨の中を突撃するトム・クルとダコタちゃん。そのダコタちゃんの目の前で、あっと言う間に下半身を吹き飛ばされるトム・クル。殺戮の光に炙り出される地獄絵図の中で、ダコタちゃんが叫んだ。「パパー!!」
投稿者: いがらしみきお | カテゴリー: SF