井筒監督の「パッチギ!」です。映画館に行けなかったのでDVDで観ました。
映画の中の時代は1968年、というとワタシが13歳の頃、登場人物と年齢的にもそんなにズレてないので、劇中歌である「スワンの涙」とか「イムジン河」とか「悲しくてやりきれない」とか「あの素晴らしい愛をもう一度」とか耳に入ってくると、もう条件反射的にその頃の映像が頭の中に浮かんできます。どんな映像かというと、遠くの山だったり、真冬の夕暮れだったり、誰かの家だったり、どこかの狭い路地とか、あとはたぶん女の子ですね。あははは。そこで浮かぶ女の子のイメージと、キョンジャ役の沢尻エリカのイメージは実にダブってます。
他にワタシの条件反射的楽曲というと、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリングストーン」と、ボブ・マーリーの「エクソダス」があります。この2曲なんかはイントロが聞こえてくるだけで、ワタシは立ち上がってしまいます。えー、おもしろがってワタシのそばでこの曲をかけたりはしないでください。
朝鮮高校というと、確か宮城県の方にもあったと思うんですが、いわゆる朝鮮人差別というか、日本人差別というか、東北の方ではどうだったんですかね。「パッチギ!」に描かれているようなことが…うーん、たぶんあったんでしょうね。ワタシが知らないだけで。
ワタシも受けた恨みをなかなか忘れないタイプなんで、アレなんですが、時代は変わります。50年、いや、たった30年で、自分を含めたほとんどのことが変わってしまいます。ワタシが年をとってなんかわかったことがあるとすれば、時間というか、歳月というか、それってなんか圧倒的だということです。その圧倒的なものに、ただ流されるだけじゃイヤなので、誰かを恨んだり、ケンカしたり、子供産んだり、歌をうたったり、沢尻エリカっていいなぁ、とか思ったりしてるんでしょうね、我々は。
投稿者: いがらしみきお | カテゴリー: ドラマ