漢字変換したら、いきなり「難局日誌」と出てきました。ま、そのとおりの映画なんですが、「南極」と聞くと、どうしても「南極物語」とか、アドベンチャー物をイメージしてしまいます。実はワタシも予告篇観るまではそう思ってたんですが、これはどうもホラーに近いもののようで、監督は知らない人ですが、共同脚本に「ほえる犬はかまない」と「殺人の追憶」の監督であるポン・ジュノの名前がある。主演はソン・ガンホで、「オールドボーイ」に出ていた若い頃の沢口靖子ことカン・ヘジョンちゃんも出ています。なので、これは観に行かないと、と思って行ってきました、大雨の中。
うーん。最近よくある、過去のトラウマによって、徐々に狂ってしまう主人公という設定が出て来たので、南極のように冷房がきいた中、「眠っちゃいかん、眠ったら死ぬぞ」と思いながらも、途中船を漕いでしまいました。せっかく南極が舞台なのに、そんなネタいかにももったいない。わざわざ中華街まで行って、変な刺身定食とか食ってるというか、サッカー観に行ったのに、ゲームボーイしてるっていうか、いや、そこまでひどくはないんですが、そんなもの出さなくても、南極には人が狂ってしまう条件がいっぱいあると思います。とは言え、他の狂ってしまう要因もいろいろと出ては来ます。遭難した探検隊が残した「日誌」とか、寒いとか、狭いとか、痛いとか、うるさいとか、危ないとか、遠いとか。えーと、そこまで出してくれば、おもしろくなるはずなのに、思ったよりおもしろくならないのはなぜでしょう。
ワタシも最近の「シネマ・ナビゲイター」たらいう若いライターの人のように「こうすればいいのに」なんて失礼なことは言いたくないんですが、たぶん敗因はホラー風味にふりすぎたことじゃないでしょうか。すいません。失礼なこと言って。
最後に南極の到達不能地点にたどり着くんですが、時やすでに遅し、昼だけの6ヶ月が終わり、夜だけの6ヶ月に突入してしまいます。ワタシはこれがこわかったです。氷の上の真っ暗なところにおいて行かれて、しかもその夜は6ヶ月つづくんですよ。うわー!やだやだやだぁ!!ひいぃ!ここは冷房強すぎるぅー!!
投稿者: いがらしみきお | カテゴリー: サスペンス